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病型分類

現在、日本糖尿病学会で用いられている病型分類

Iツ黴€.1型(β細胞の破壊,通常は絶対的インスリン欠乏に至る)
A.自己免疫性
B.特発性
以前のIDDM[インスリン依存型糖尿病]にほぼ近い
IIツ黴€.2型(インスリン分泌低下を主体とするものとインスリン抵抗性が主体で
それにインスリンの相対的不足を伴うものなどがある)
以前のNIDDM[インスリン非依存型糖尿病]にほぼ近い
IIIツ黴€.その他の特定の機序,疾患によるもの(下記※参照)
A.遺伝因子として遺伝子異常が同定されたもの
(1)膵β細胞機能にかかわる遺伝子異常
(2)インスリン作用の伝達機構にかかわる遺伝子異常
B.他の疾患、条件に伴うもの
(1)膵外分泌疾患
(2)内分泌疾患
(3)肝疾患
(4)薬剤や化学物質による
(5)感染症
(6)免疫機序によるまれな病態
(7)その他の遺伝的症候群で糖尿病を伴うことの多いもの
IVツ黴€.妊娠糖尿病
以前のIDDMやNIDDMの一部と3.other types, diabetes associated with certainconditions and syndromes[その他]、5.GD, gestational diabetes[妊娠糖尿病]が、IIIのA、BおよびIVとすっきり別にまとめられました。4.IGT, impaired glucose tolerance[境界型]は別項で。

 

その他の特定の機序、疾患による糖尿病、耐糖能低下

A.遺伝因子として遺伝子異常が同定されたもの

(1)膵β細胞機能にかかわる遺伝子異常
インスリン遺伝子 (異常インスリン症,異常プロインスリン症)、HNF4α遺伝子(MODY1)
グルコキナーゼ遺伝子(MODY2)、HNF1α遺伝子(MODY3)、IPF-1遺伝子(MODY4)
HNF1β遺伝子(MODY5)、ミトコンドリアDNA(MIDD)、アミリン、その他
(2)インスリン作用の伝達機構にかかわる遺伝子異常
インスリン受容体遺伝子(A型インスリン抵抗性妖精症、Rabson-Mendenhall症候群ほか)
その他

B.他の疾患、条件に伴うもの

(1)膵外分泌疾患
膵炎、外傷/膵摘出術、腫瘍、ヘモクロマトーシス、その他
(2)内分泌疾患
クッシング症候群、先端巨大症、褐色細胞種、グルカゴノーマ、アルドス、テロン症
甲状腺機能亢進症、ソマトスタチノーマ、その他
(3)肝疾患
慢性肝炎、肝硬変、その他
(4)薬剤や化学物質によるもの
グルココルチコイド、インターフェロン、その他
(5)感染症
先天性風疹、サイトメガロウィルス、Epstein-Barrウィルス、CoxackieBウィルス、Mumpsウィルス
その他
(6)免疫機序によるまれな病態
インスリン受容体抗体、Stiffman症候群、インスリン自己免疫症候群、その他
(7)その他の遺伝的症候群で糖尿病を伴うことの多いもの
Down症候群、Prader-Willi症候群、Turner症候群、Klinefelter症候群、Werner症候群
Wolfram症候群、セルロプラスミン低下症、脂肪萎縮性糖尿病、筋強直性ディストロフィー
その他

※一部には、糖尿病特有の合併症を来すかどうかが確認されていないものも含まれる。

以前用いられていた病型分類
  1. typeⅠ, insulin-dependent diabetes mellitus (IDDM)
    [インスリン依存型糖尿病]
  2. typeⅡ, noninsulin-dependent diabetes mellitus (NIDDM)
    [インスリン非依存型糖尿病]
  3. other types, diabetes associated with certain conditions and syndromes
  4. IGT, impaired glucose tolerance
  5. GD, gestational diabetes

表1 糖尿病のふたつのタイプ

 1型糖尿病2型糖尿病
患者数 少ない~10%以下 多い~90%以上
発症年齢 若年が多い 中年以降が多い
主な誘因 ウィルス感染など 過食、肥満、ストレスなど
発症の発現 急速、不安定なことが多い 緩徐、安定なことが多い
症状 口渇、多飲、多尿、ときに昏睡 しばしば無症状
体型 やせ型が多い 肥満型が多い
インスリン 無い~低い 低い~正常~高い
血糖 不安定 比較的安定
その他 HLA(+)、ICA(+)など 優性・多因子遺伝など
治療 食事療法
インスリン療法
食事療法・運動療法
薬物療法・インスリン療法
治療中断 糖尿病性ケトアシドーシス

高浸透圧非ケトン性昏睡

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